まんがの。

少女漫画家になりたかった筆者による、お薦めできる漫画のレビューブログ

宇宙を駆けるよだか(全3巻) 川端志季先生

鬼は外!福は内!こんにちは。ayumpです。
恵方巻き食べましたか?
ayumpはアンチ恵方巻きなので、
未だ食べたことはありません(笑)

豆まきはするから、いーよね!
恵方巻きは流行らそうとする企業の戦略なんだもん。
バレンタインには踊らされてるんですが(笑)

では、節分には関係ない漫画のご紹介です!(笑)

 

なんて漫画家が現れたかと思った

いやコレ本当にびっくりしました。
なんて型破りな、と。
女の子同士の身体が入れ替わる、一種ありきたりなストーリーです。
・・・な の で す が ! !
悪意と私欲と利己的さがここまで表に出た少女漫画があったでしょうか。
控えめに言って名作です。ほんとに。

というのも、入れ替わってしまう女の子が
不細工な子と美少女なんです。
元美少女の主人公、小日向あゆみ。
元不細工のキーパーソン、海根然子。
二人を中心に、二人のボーイフレンドを巻き込んだファンタジックでサスペンスなストーリーです。

 

コンプレックスを敢えて全面に

「可愛い子が得をする」
「不細工な子が割を食う」
夢を見せるはずの少女漫画では触れてはいけない部分にズカズカ踏み込むような、
挑戦的で若い作品だと思います。
ベテランでは描けない命題だとも思います。
だからこそ色濃く印象に残るし、
後にも先にもここまでの衝撃はないんじゃないかな、という作品です。
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宇宙を駆けるよだかの魅力&not魅力

○ある意味王道で邪道

「可愛い女の子が主人公」という
ガッツリ王道で少女漫画の基本中の基本。
なのに、ページに映るのは
お世辞にも可愛いとは言えない、入れ替わり後の姿。
結局海根さんは表紙を飾ることはなかったですしね。
でもあゆみの心はすごくキレイで
"こんな外見だから!"と卑下することはありませんでした。
さすが主人公ですよね。
難しいテーマに正面から挑んだ、
邪道で王道の漫画です。

 

×なんで全3巻?

こんなにおもしろくて
こんなに可能性を秘めてる作品なのに
なんで続けられなかったのか。
人気がなかったわけじゃないと思うんです。
延ばし方を知らなかったんだと思います。
もったいないなぁと素直に思いますが、
だからこそのスピード感も生まれました。
思いがけずオススメしやすい冊数ですし(笑)
物足りない感は確かに否めませんが、
グダグダするよりよっぽど良いです。

 

△絵の未熟さは今後に期待

可愛らしい繊細な絵だと思いますが、
描きわけという意味ではできていません。
崩し絵になると少しバランスが崩れるのも
まだまだ修正すべき点だと思います。
でも読みにくいわけではないので、
これからの漫画家さんということで大いに期待したいところです。

 

本当は「青に光芒」もオススメしたかった

じゃあそっちをオススメしたら良いって言われそう(笑)
川端先生の初コミックスの「青に光芒」なんですが、
これが初コミックスかー!!?
というまたまた衝撃を受ける作品でした。
心の機微を描くのが本当に上手です。
ただの少女漫画ではありません。

 

青に光芒 (マーガレットコミックス)

青に光芒 (マーガレットコミックス)

 

 

まとめ。

才能の塊のような漫画家さんが現れました。
…持ち上げすぎかもしれません(笑)
でも、それだけ期待したくなるような、
おもしろい物語の組み立て方ができる先生だと思います!
こんなにサスペンス的なファンタジーなのに
ちゃんと少女漫画的キュンポイントもありますよ!
ご心配なく(笑)

普段1巻完結では少し物足りないな〜って方には
全3巻で程よい長さのこちらの作品をオススメします!
ぜひ若い才能に触れてみてください。

 

 

 

ayumpでした!